【広告の未来予測】行き着く先は広告の“死”という現実

未来の広告予測イメージ

あらゆる情報やエンターテイメントが溢れる現在、私たちはその多くを無償で教授することができています。


なぜなのか?


それは、情報やエンターテイメントに「広告」の存在があるからです。


私のようなブログでもYoutubeでも、アプリ、SNS、テレビにも必ず広告があります。


それらは情報発信者側のクリエイティブ活動を支えると同時に、受信者に「情報」の恩恵をもたらしてくれています。


今や、1日の内に1度も広告を見ない日はないのではないでしょうか。


けれど、その「広告」の未来は長くありません。


10年内はまだ存続しそうですが、2030年以降、広告そのものが行き着く先は“死”です。


それは、どういうことなのでしょうか。


この記事では、広告に訪れる未来についてお伝えしていきます。


そして、広告の死の後に私たちの生活はどのように変化していき、情報発信者側はどのようにクリエイティブ活動を続けていけばよいのか、そのことについても掘り下げていきます。

この記事の未来予測の内容
  • SNSマーケティングは10年後に消滅します
  • その後、やってくるのは3D広告の「ビジュアル検索」
  • 「ビジュアル検索」の終わりが広告の“死”です
  • 広告なき世界でのクリエイターの生き方は「クリエイティブ・クラスになること」と、「自分の商材を持つこと」
この記事の信憑性
ゆめプロフィール
Twitter:@hikarinoshinri

この記事をかくのは心理学×未来予測ブロガーのゆめです。

長年、雑誌編集や広告代理店などの広告業界で働いてきました。

この記事は、イーロン・マスクの盟友ピーター・ディアマンディス&スティーブン・コトラー共同著作の「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」と、私の持つ知見を掛け合わせ、広告の未来を徹底ガイドします。

ピーター・ディアマンディス (著), スティーブン・コトラー (著)
目次

【広告の未来予測】行き着く先は広告の“死”

広告がなくなった未来のイメージ

広告そのものが消滅する。


広告業界にいる人や広告で収入を得ている人にとっては、激震かもしれませんが、これは2030年以降の未来に確定的にやってくる出来事です。


その根拠の一つに、Googleの驚きの未来展望にあります。


Googleは今後「検索前する前に」欲しい情報が表示される『検索前』の前の世界への進出を目指しています。参照:「検索前の世界」に進出するグーグル驚きの思惑(東洋経済)


それは、インターネットに接続して、Googleを開いたと同時にあなたが欲しい情報が表示されているということ。


それを可能にするのは、検索する人の属性やこれまでの検索履歴などのデータ分析です。


『検索前』の前の世界は2025年には実現できると言われています。


しかし、『検索前』の前の世界がなぜ、広告の死に繋がるのかという接点が見えてこないと思います。


それを知るために、まずGoogleを含め、GAFAの目的を追求していきましょう。

検索前の世界が実現させること=顧客の満足

GAFAのイメージ画像

Googleを含め、GAFAが目指すところは顧客の満足です。


かつての広告の覇者であったマス4媒体(新聞、テレビ、ラジオ、雑誌)に代わり、広告業界の覇者となったインターネット広告ですが、現在、ある問題を抱えています。


それがユーザーの評価です。


1999年5月に設立されたJIAA(日本インタラクティブ広告協会)は、2019年9月に、全国の15歳~69歳の男女を対象に、「インターネット広告に関するユーザー意識調査」を行いました。


その結果、ユーザーは広告の役割やメリットを理解している反面、広告に対して不信感や嫌悪感を感じていることも同時に確認されたのです。


インターネット広告は「しつこい/不快」「邪魔な/煩わしい/うっとうしい」というネガティブなイメージがいずれも30%前後。

相談者

確かに、広告があるから情報は無料だと分かっていてもうっとうしいとは感じるなぁ。

相談者

広告がないにこしたことはない! もし、広告でコンテンツがいちいち中断される煩わしさがなくなるなら嬉しい。

それが、ユーザーとしての素直な気持ちではないでしょうか。


現在、インターネット広告費はマス4媒体ほどではないものの、2015年をピークに右肩下がりになっています。

画像引用元: コロナの影響広がり、13.0%減少  テレビは14.8%減、ネットは微増確保|日経広告研究所

じきにインターネット広告が覇者だった時代は終わりを迎え、『検索前』の前の世界が始まっていきます。


そしてそれは、ゆくゆく映画『アイアンマン』に登場する人工知能ジャービスのような世界へと繋がっていくのです。

さらば広告!そして、すべてが人工知能で予知される世界へ!

スマートスピーカーイメージ画像

『検索前』の前の世界の終着点は、人工知能によってあなたの買い物が済んでしまう未来です。

「ジャービス、歯磨き粉を買っておいて」


あなたの仕事は人工知能に話しかけるだけ。


人工知能はあなたの声を聞いた瞬間に、市販されている歯磨き粉のの中から成分や価格、フレーバーや、口臭予防、ホワイトニング効果などを解析して、あなたに最適な商品を提案します。


OKであれば、買い物は終了。


広告を見ることはなく、あなたは最適解を手にすることができるのです。


さらにその先には、「ジャービス、歯磨き粉を買っておいて」ということすらなくなっていきます。


ジャービスはあなたが日常で使う、アイテムのストックを常に確認し、買い足す必要に迫られる前に注文を済ませるようになります。


日常品だけでなくファッションなどの趣向も把握し、あなたに合ったものを提案してくれます。


これを使えば・・・。

かっこよくなれます。

成功できます。

健康になれます。

私たちはこのような広告に触れることなく、人工知能に買い物の大半を任せる未来へと向かっているのです。


とはいえ、ジャービスのような人工知能が登場するのはまだ先でしょう。


その前に、SNSマーケティングの時代が終わり、「ウェブ3.0」時代の「ビジュアル検索」という新しいトレンドが始まっていきます。


次の章では、ジャービス登場までの広告の流れを、順を追って解説していきます。

2030年頃に到来するSNSマーケティングの終わり

ソーシャルメディアイメージ画像

広告の完全な“死”までにはまだ猶予があります。


2030年頃にはまず、SNSマーケティングの時代が終わりを迎えていくでしょう。


その根拠は、ARや5G接続などのテクノロジーの登場です。


今後、それらテクノロジー同士の融合によって、広告はついに2次元の呪縛を解き放たれるところまで到達していくのです。


2次元の終焉とともに、SNSマーケティング自体が古い広告形態として、現在のマス4媒体(新聞、テレビ、ラジオ、雑誌)のように次第に衰退へと向かうことが予測されます。


順をおって、具体的に見ていきましょう。


インターネット広告の始まりは「ウェブ1.0」の次元です。


代表はバナー広告。


静的で、情報発信者とユーザー間のコミュニケーションのない一方通行な広告でした。


一歩進んだ「ウェブ2.0」になると、マルチメディア・コンテンツと呼ばれる動画を組み合わせた動きのある広告やユーザーが参加できるソーシャルメディアが登場します。


SNSマーケティングは「ウェブ2.0」の主軸となる広告で、インフルエンサーが着目されるのはSNSマーケティングが現在の広告トレンドであるためです。


ただ、「ウェブ2.0」まではまだ2次元の画面上の広告。


それが、ARや5G接続などのテクノロジー同士が融合により、広告は3次元へと移行をはじめます。


2030年以降のトレンド、それが3次元広告の「ウェブ3.0」です。


「ウェブ3.0」が当たり前になった未来の光景を少しだけ覗いてみましょう。

未来のコスメショップー

ARグラスをして、先日オープンしたコスメショップに入店すると、新色のアイシャドウパレットの前に女優Kのアバターが姿を現した。

自らの顔をパレットにアイシャドウの塗り方をレクチャーしてくれる。

商品には興味はあるが、音声がややうるさかったため、説明を浮遊テキストに切り替える。

いくつか試した結果、ベージュ系のパレットを購入した。

その後、カフェに入り、コーヒーを頼む。

お洒落な店内を見渡す。

ガラス扉がはめこまれたアンティーク調の本棚が目に止まった。

「自宅のインテリアにも合いそう」

そんなことを考えているとARグラスに本棚の情報が表示される、価格・デザイン・他にもどんな色の展開があるか・・・。

過去の検索履歴から部屋の模様替えを検討していることも把握されているため、似たような商品も合わせてピックアップして表示される。

カフェの本棚と同じ商品だけをブックマークに入れると、スマート推奨機能をオフに切り替えた。


これでしばらくは案内がなくなり、読書に没頭できる。


このような未来を聞いて、少し近未来的すぎると思うでしょうか。


けれど、このような広告のあり方はすでに原始的な形で現れ始めています。

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