
インナーチャイルドを癒すためのセラピーってどうやったらいいの?

インナーチャイルドは未消化の感情を解放することで癒されていくよ。
さらに、感情解放を行ったあとに、新しい価値観を入れてあげることで現実が好転していくんだ。
ここでは、インナーチャイルドセラピーの内容とやり方、自分でやる場合やカウンセラーにやってもらう場合の注意点を話していくよ!
- インナーチャイルドセラピーとは何かが分かります。
- インナーチャイルドセラピーの具体的な手順が分かります。
- インナーチャイルドセラピーを自分で行う場合の注意点が分かります。

この記事を書くのは心理学×未来予測ブロガーのゆめです。
心理学を学んで8年の私が、自身でも実践してきたインナーチャイルドのセルフセラピーのやり方をお伝えします。
インナーチャイルドとインナーチャイルドセラピー
インナーチャイルドとは、日本語訳で「内なる子ども」のことを言います。
具体的に言うと「子ども時代に構築してきたネガティブなセルフイメージや価値観」を意味しています。
私たちは学ぶ生き物です。
特に子ども時代は学習能力が高く、価値観やセルフイメージも固定されていないので、見たもの、聞いたもの、そうだと言われたものを素直に信じていきます。
けれど、信じてきたもののなかには、「自分は大した人間じゃない」とか「迷惑はかけちゃいけないものだ。かけるくらいなら、辛くても黙っていた方がいい」など自尊心を損なうものや我慢を伴うものがあります。
そうしたインナーチャイルドを抱えたまま大人になると、生きづらさを感じやすく、人に緊張したり、常に我慢をする状況を自分でつくり出してしまったりします。
これがインナーチャイルドが癒えていない状態です。
詳しくは「【インナーチャイルドとは?】3つの原因と日常に与える影響・癒し方を徹底解説」もご覧ください。

そして、インナーチャイルドセラピーとは、インナーチャイルドを癒すことによって、問題の根本解決をするために行われるセラピーのこと。
では、癒すとは具体的にどういうことなのでしょうか。
癒すとは、インナーチャイルドを形成するに至った過去の感情を解放し、本当の願いを叶えてあげることを言います。
インナーチャイルドは、最初にも書いた通り、「子ども時代に構築してきたネガティブなセルフイメージや価値観」です。
このネガティブなセルフイメージや価値観を構築していく際に、子どもなりに我慢をし、悲しい思いをし、自分の価値を否定してきた経験があります。
今もそのセルフイメージ、価値観を持っているということは、その自分にとって苦しい感情も持ち続けているということなのです。
この気持ちを発散させてあげることで、心を癒すと同時に古い価値観の手放しを行うことができるのです。
インナーチャイルドセラピーの手順
インナーチャイルドセラピーには、誘導瞑想やワーク、対話などさまざまな手法がありますが、おおよそ以下の流れに沿って進んでいきます。
- 気づく
- 発散する
- 願いを聞く
- 選び直す
それでは、順を追ってみていきましょう。
① 気づく
問題の原因にインナーチャイルドがいると言われた時、ピンとこない人もいるかと思います。
なぜなら、インナーチャイルドというのは普段意識できない潜在意識のなかにあるから。
「子ども時代の感情が今なお残っていて、それが現在に影響を与え続けている?
そんなこと実感が湧かない。
だって、いろいろあったけど両親とは今は仲がいいし、感謝もしている。
両親なりの愛だったと、理解もしている……」
その気持ちはとてもよく分かります。
なぜなら私がそうだったから......。
けれど、あなたのなかの凝り固まった価値観があることと、現在両親に感謝していることは別問題なのです。
感謝ができることは本当に素晴らしいことです。
でも、今目の前に問題があった時、そこにはインナーチャイルドが作用していることに「気づく」ことがまず大切です。
- 人に気を使いすぎてしまう
- パートナーと上下関係になりがち
- 依存体質である
- 言いたいことがうまく出てこない
- 感情に振り回されてしまう
- 人の顔色を伺うクセがある
- 失敗が怖くて前に進めない
- 許せない人がいる
- 自信がない
- 人と比べてしまう
etc......
挙げはじめたらキリがありません。
そういった、一見、過去の記憶とは関係のないように見えることでもその奥にはインナーチャイルドがいます。
問題は外側にはなく、自分のなかにある。
その意識を持つことが「気づく」のステップになります。
② 発散する
自分のなかにインナーチャイルドがあることに気づいたら、次は「発散」のステップに入ります。
これは言わば「トラウマの再体験」です。
これは傷ついた記憶を思い出し、再度、当時の感情を蘇らせることで、インナーチャイルドの感情を解放していく作業を言います。
インナーチャイルドがある潜在意識には、時間の概念がありません。
だからこそ、ずっと前に傷ついたことを今でも引きずるし、けれど同時に、どんなに深い傷で取り返しのつかないと感じていることでも、今、きちんと向き合い、発散すれば癒すことができるのです。
けれど、ここで疑問なのが、ステップ①「気づく」で見つけた自分の課題が、一体どんなインナーチャイルドに繋がっているのか分からないことだと思います。
そこで、それを突き止めていくためにまず、自分と対話を行ってもらいたいのです。
例えば、「依存体質である」という問題を解消したく、その問題の紀元となったインナーチャイルドを探そうとします。
その方法は以下の通りです。
- ひとりになり、安心できる空間でリラックスをする
- 目を閉じ、「どうして依存をするの?」と自分に訪ねる
- そして、内側から返ってきた自分のなかの答えと対話を重ねていく
〜対話の例〜
ーどうして依存をするの?
「淋しいから」
ー淋しいんだね。どんな風に淋しいの?
「ひとりぼっちにされると不安になるの」
ー誰にひとりぼっちにされたの?
「お母さん、いつも留守でずっと待っていた。淋しい。置いていかれるんじゃないかと不安になるの」
ーそうだよね、それは不安になるよね。本当はどうしてほしかった?
「一人にしないでほしかった。置いていかないでほしかった」
ーお母さんにそばにいてほしかった?
「うん」
このような形で対話をしていくと、インナーチャイルドの本音を聞き出すことができます。
依存をしてしまう紀元は、過去お母さんが家にいないことが多かったため、ひとりぼっちの不安を埋めようとしていたことだったということが分かりました。
そして、置いていかないでほしいという気持ちから、現在も人に依存し、しがみついてしまうのです。
まず、発散のステップでは、この置いていかれた不安や淋しさを感じ切っていきます。
「お母さん、私をひとりにしないで、おいていかないで」
そうやって、まず声に出してみましょう。
何度も何度も。
「どうして私を放っておくの! 不安だって分からないの?」
怒ってもいいし、枕やクッションを叩いて思うがままに気持ちを発散させてあげてください。
それから、あの時感じた気持ちを紙に書き殴ってもいいでしょう。
とにかく、もう出ないというところまでやり切ってみてください。
淋しさや不安やそれに伴う怒りが自分のなかになくなるまで......。
これがインナーチャイルドセラピーで一番大切な発散のステップです。
このステップで、インナーチャイルドとの対話がうまくできない人は下記のような誘導瞑想の音声を使ってみるのもよいでしょう。
また、もちろん自分で行なっていくことも可能ですが、はじめはコツをつかむために、カウンセラーに助けてもらうことをおすすめします。
なぜなら、インナーチャイルドがある程度癒えていかないと、インナーチャイルドの気持ちに寄り添い切れないことがあるからです。
「でも、お母さんもお仕事だし、仕方ないんだよ」
とか
「我慢していれば、お母さんがきっとおやつくれるよ!」
など。
一見励ましているように見えますが、これはインナーチャイルドの心を無視してしまっている声かけになります。
なぜなら、インナーチャイルドは淋しいと伝えているのに、その気持ちを一番に考えてあげるのではなく、「あなたが淋しいのは仕方ないよ、我慢してよ」と伝えているからです。
この場合、「そうか、淋しいんだね」や「淋しいよね」など、淋しいというインナーチャイルドの気持ちをまずそのまま受け止めてあげることが大切なのです。
インナーチャイルドの癒しの作業ではこのインナーチャイルドが伝えてくる言葉を、いいもの、悪いものとジャッジをしないというのが大切になっていきます。
ジャッジをせずに、そのまま相手の気持ちを認めてあげる。
インナーチャイルドセラピーをやる時は、その点を意識してあげてください。
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