インナーチャイルドを「嘘」だと感じる理由

どんな人の中にもいるインナーチャイルド。
けれど、「インナーチャイルドなんて嘘っぽい…」と感じるのはなぜなのでしょうか。
嘘だと感じる原因を6つ、お伝えしていきます。
原因その1 目には見えない存在だから(科学的根拠を求める)
目に見えない存在は霊とかの類に似て、どこかオカルトの要素を感じる。
そう思う人も多いと思います。
また、科学のように理論を裏付ける根拠がない限り信じがたい。
そう思うこともあるでしょう。
けれど繰り返しますがインナーチャイルドは霊などではなく、私たちの中にある、ありのままの自分を否定する「セルフイメージや価値観」を指します。
「セルフイメージ」や「価値観」。
その存在に、あなたは科学的根拠を求めるでしょうか。
また、目には見えないからと言って、自分にはそんな物ないと断言する人も少ないはずです。
つまり、私たちはそもそも科学だけを正しいとしているわけではないのです。
また人は、他人が正しいと信じているものを鵜呑みにしているわけではなく、自分なりに正しいと信じているものがあります。
つまり、それがあなたの「価値観」。
そして、それら価値観の中に、ありのままの自分を否定した過去の価値観(インナーチャイルド)も含まれているのです。
原因その2 スピリチュアルや占い業界への不信感

スピリチュアルや占い業界への不信感もインナーチャイルドを疑う原因の一つに挙げられると思います。
インナーチャイルドという言葉自体は、元々、アメリカでアルコール依存症治療との関わりの中で生まれた言葉「アダルトチルドレン」の回復方法として使われていました。
「インナーチャイルド」を癒すことがアダルトチルドレンの回復に繋がる、と。
ただ、現在は心理学業界だけでなく、スピリチュアル、占いなど人の心を扱う業界でも広く使われています。
スピリチュアル・占いでは、高次の存在や天使、妖精といった類も扱うので、目に見えない存在を信じがたいと思う人もいることと思います。
また、昔はスピリチュアル・占いの分野で詐欺などを働いた人も目立ちましたので、その印象が残り、敬遠する人が多いのかもしれません。
ただ、問題はインナーチャイルドという言葉を扱う側にあって、スピリチュアル・占いそのものではないのです。
スピリチュアル・占いは本来人を幸せに導くための考え方や方法論です。
「スピリチュアル・占い=怪しい」という考え方は、その中にあるあなたをよりよい方向へ導く本質まで否定してしまいかねません。
それでも、嫌悪感が拭えない場合は、スピリチュアルや占いの分野を避け、心理学など、あなたが受け取りやすい方向の情報を受け取ればよいのです。
インナーチャイルドという言葉も業界によって、いろんな説明の仕方があります。
原因その3 インナーチャイルドカウンセリングやセミナーで傷ついた経験
かつてはインナーチャイルドを信じた。でも、実際カウンセリングやセミナーに行き、しっくりこないばかりか傷つく経験をした
そんなことがあれば、インナーチャイルドそのものを信じたくなくなるかもしれません。
インナーチャイルドを否定する人の中には、かつての経験からそう語る人も少なくありません。
実は、私も過去にカウンセラースクールに通い、そこで傷つく経験をしています。
スクールを辞めた当初はインナーチャイルドという言葉を聞くのも嫌でした。
けれど、そんな私が再び心理業界に戻り、こうしてインナーチャイルドなり、心の仕組みを発信しているのには、やはり人を根本から変革を起こしていくためには、価値観の根であるインナーチャイルドの存在は避けて通れなかったという経験をしているため。
結局これも経験則にはなってしまうのですが、かつて傷ついたから信じられないというのは、「相手が悪かった」としか言えません。
きっとあなたにそれを説いた人が、あなたに寄り添えなかったのでしょう。
もしくはあなたと肌が合わなかったのかもしれません。
ただ、言えるのはインナーチャイルドを扱う業界は広く、情報発信者にも良し悪しはあります。
誰でも簡単に情報を発信できる現代だからこそ、信じるものを吟味することも大切になってくると思います。
また一度、肌が合わない人に当たってしまったからと言って、インナーチャイルドそのものを否定するのは実はもったいないこと。
インナーチャイルドはあなたの心の基盤です。
癒すことで人生に変革を起こしていけるのは間違いないのですから。
原因その4 周囲の目を気にしている

インナーチャイルドという言葉を理解し、日常で意識している人は世の中から見て少数です。
多様性が叫ばれる現在、自分が少数派であることに今はそれほど気にする人も少なくなってはきましたが、「同調圧力」という言葉も生まれるほど、日本は特に閉鎖的で、同じであることがよいことという考えが根づいています。
それは「小さな島国である」という特徴が挙げられるかもしれません。
私が心理学を学びはじめた頃は、そう言った学びへの偏見もありました。
スピリチュアルな学びに対してはもっとあったかと思います。
そういった、大多数ではないことが「偏見の目にさらされる」ということを嫌がり、インナーチャイルドという言葉自体は気にはなっているものの、それに触れるのを自身でタブーとしているのかもしれません。
そして、自身でタブーとしている間は、その情報やその情報を発信している人を嫌悪したくなることがあります。
(自身への禁止令が他者への嫌悪に繋がるといった心の動きを投影といいます)
心理学用語の「投影」についてはこちらの記事でも詳しく書いていますので、参照ください。

この投影が起きている最中は、信じられない、嘘だと思いながらもその情報が気になって繰り返し調べたりしてしまうものです。
その本音には、信じたいけど信じたら周囲から弾かれるといった、恐怖が眠っているのです。
ただ、その恐怖は乗り越えていって損はありません。
あなたの人生ですから、信じたいものを信じてかまわないのです。
それに、批判をいう人がいたら、それはもう「合わない」だけのことなのです。
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