自動車の未来ってどうなるのかな?
自動運転はよく知られているけれど、自動車の未来はそれだけにとどまらないんだ!
空飛ぶ自動車も現実のものになるし、近い将来、世界のどこにいくのも1時間以内で移動できる驚きの移動手段も開発が進んでいるよ。
今日は、自動車をメインに私たちの未来の移動手段について学んでいこう!
- 未来の車「自動運転車」と「空飛ぶ自動車」について
- 自動車業界の未来(自動車メーカーの淘汰がはじまる!)
- 時速1200kmの「ハイパーループ」について
- 地球上どこでも1時間以内に飛べる「ロケットサービス」について
- 【ショートストーリー】2030年の通勤風景
この記事を書くのは、心理学×未来予測ブロガーのゆめです。
イーロン・マスクの盟友、ビーター・ディアマンディスとスティーブン・コトラーがガイドする
2030年:すべてが「加速」する世界に備えよを元に徹底解説していきます。
『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』は、私たちが映画や小説などで夢見たSFのような未来がもう現実のものになっていくことを実際進んでいる技術を元に、解説している書籍です。
未来を知るとともに、今後の私たちのライフスタイルや選択を考え直すのに最適な一冊です。
コンバージェンスが自動車業界にもたらす破壊的変化
突然ですが、あなたは「コンバージェンス」という言葉を知っていますでしょうか。
日本語で「融合」を意味するものですが、未来を予測していく上で、今後とても大切な言葉になっていきます。
何と何が融合するの?
融合してどうなるの?
そんな疑問が湧いてくると思います。
融合していくのは、進化するテクノロジー(人工知能やAI)と同じように進化するテクノロジー(拡張現実など)です。
ふたつのコンバージェンスによって、この先、あらゆる産業に破壊的な変化が起きていきます。
そして、それは自動車業界も例外ではないのです。
【CASE】自動車業界の大きなパラダイムシフト
自動車業界は、コンバージェンスにより大きなパラダイムシフト(変革)を迎えている最中です。
その変革を象徴するのが、ドイツのダイムラーが使いはじめたと言われる「CASE」という今後の自動車業界の方向性を示す言葉。
「CASE」は次の4つの頭文字を取って生まれた造語です。
Connected(コネクテッド)…ネットワークに常時接続する「つながるクルマ」
Autonomous(自動運転)
Shared & Services(カーシェアリングとサービス)
Electric(電動化)
「CASE」がもたらす自動車の未来はこんな姿です。
私たちは自ら運転をするということがなくなっていきます。
電動化した自動運転車は、まるで車輪のついたスマホのよう(見た目ではなく機能において)。
自動運転車はネットワークに常時接続しており、交通状況やあなたの気分・運動状況・好きな音楽まで把握していて、常に最適な運転を行ってくれます。
そして、私たちは自動運転車を「保有」するのではなく、カーシェアリングとして乗りたい時だけ呼び寄せて使うようになっていくのです。
目的地に着いたらポイっと乗り捨て。
自動運転車は、別のカーシェアをした人の元へ勝手に走っていきます。
自動車は「所有」から「利用」の時代にシフトしていくのです。
うそ、こんな未来が待っているの?
新しい自動車も検討していたけど、買わない方がいいのかなぁ?
今、必要に迫られていないのなら、新たに買わなくてもいいかもしれないね。
今後、自動車の所有も免許も特別な人以外は必要なくなってくることが予測されるよ!
自動車を「所有」しなくなる3つの根拠
今後、CASEにより、自動車を「所有」から「利用」に変化すると伝えましたが、そこには3つの根拠があります。
- 非収益化
- 自動車の使用率
- 時間の節約
それでは、一つずつを見ていきましょう。
非収益化
自動車を1台所有するのには、非常に大きなコストがかかっています。
自動車の本体費だけでなく、ガソリン、修理、保険、駐車場代など…。
それらを全て合算させると自動車を1台持つのにかかるコストは約1.6kmあたりで1円です。
ところが借りたい時だけ借りるカーシェアやライドシェアの「利用」になると、これが80%もカットできるのです。
自動車の使用率
「自動車の使用率」も大きな要因です。
自動車オーナーの自動車の使用率は1日のうち平均たったの5%。
大人が2人いる世帯では2台所有していることも多いですが、これを自動運転車1台にすると6世帯を移動のニーズがまかなえるようになります。
コストや使用率も考えると「利用」の方が断然おトク!
そうなの考える人が増えるのも自然な流れになっていきます。
時間の節約
日本人の平均通勤時間は往復1時間19分。
これは世界から見ても非常に長いことで知られています。(アメリカは平均往復58分)
リモートが増えたとはいえ、これだけの時間を日々、移動に費やしていることは大変なストレスです。
けれど、カーシェアやライドシェアの「利用」がトレンドになると、これらの時間が落ち着ける一人の空間での睡眠・読書・ツイートなどに利用できるようになるのです。
これらの問題も見ていくと、「利用」の方が便利と感じる人が増えるのもうなずけるね!
自動運転車の創世記を支配する「ウェイモ」
さて、そんな自動運転車時代の時代がはじまることが明らかになったところで、草創期の自動車市場を支配していきそうな企業に注目していきましょう。
それが、元Googleの自動車プロジェクトがスピンオフする形ではじまった「ウェイモ」です。
2018年3月、ウェイモは自動運転車の配車サービス開始にそなえて、2万台のジャガーを購入しています。
2019年にはカリフォルニア州で230万kmの自動運転車の走行を行っています。(2009年の開発当初から数えると約1600万km)
この自動運転車の走行距離が実はとても重要なのです。
自動運転車は先に「車輪のついたスマホ」と言い表しましたが、それはインターネットに常時接続されているため。
自動運転車は走行中に道路標識や道路の状態などのデータを集めます。
走行距離が伸びるほど多くのデータが集まり、よりスマートで安全な運転が可能になっていくのです。
データこそ自動運転車時代のガソリンで、そのガソリンを最も所有しているのが「ウェイモ」。
日本では、まだ自動運転車に馴染みはないかもしれませんが、自動運転車市場の戦争はすでに始まり、勝敗は決まっているのです。
自動車産業の統合が進む
日本自動車メーカーもこれからデータを集めていければ、市場に参入できるのかな?
そんな疑問もあるかと思いますが、今後、自動車産業自体の「統合」が進んでいきそうです。
というのも、カーシェアやライドシェア市場では、最も多くのデータを所有している会社が、ユーザーの待ち時間を少なくできる上に、価格も安く提供できるためです。
車を所有しなくなった未来では、車両のデザインや車種よりも「安全」「安い」「速い」が決め手になっていきます。
その流れの中で、自動車メーカーは統合され、ゆくゆく多くのメーカーが消滅する波が訪れるのです。
これが「コンバージェンス」による破壊的な自動車産業の変革の正体です。
空飛ぶ自動車は現実になる
地上の破壊的な変革が訪れる一方、空の移動手段もいよいよ本格化しそうです。
私たちが夢を見た「空飛ぶ自動車」がいよいよ現実味を帯びてきました。
「空のライドシェア」に乗り出したのはウーバーイーツでも知られているウーバーで、現在は新興企業のアメリカのJoby Aviationが事業を買収してます。
空飛ぶ自動車自体は2018年にすでに完成しています。
現在、テスト飛行中の車両が12台ほどあり、上に大きなファンやあるもの、4つの回転翼を持つものなど形や大きさはさまざま。
さらに、空のライドシェア事業に参入するための2つの条件「パイロット4人と乗客4人の収容」「時速240km以上で3時間以上の連続走行」を満たす、車両の開発のため5社とも契約を済ませています。
条件さえ満たせば、アメリカでは2027年頃には空のライドシェアを利用できる日もやってくるようになります。
日本に来るのはもう少し先になりそうではあるものの、描いた未来は必ず到来します。
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