アンビバレンスとは。相反する気持ちを持つ原因と治し方を徹底解説

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アンビバレンスな心理との向き合い方(治し方)

さて、ここで気になってくるのがどうしたらアンビバレンスな心理を乗り越えることができるのかということだと思います。


ただ、もう一度言いたいのはアンビバレンスは病気ではありません。


「治す」という観点でそれを見ると自分のなかにあるアンビバレンスな心を責めてしまうことになりかねません。


「治す」ではなく、「うまく付き合っていく」とか「向き合う」とかそういった視点で読み進めてください。


それでは、原因1、原因2それぞれの対策を紹介していきます。

対策1:ふたつある気持ちを受け止める

まず、原因1の「そもそもそれが自然である場合」の対策。


それは「ふたつある気持ちを受け止める」ということです。


人はアンビバレンスな感情を抱いた時、どちらかひとつの感情を悪いものとして裁き、無意識下に押し込めてしまうことがあります。


けれど、押し込めた感情は決してなくならず、その人の意識・言動に影響を与え続けてしまいます。


例えば、心に好きと嫌いがあって嫌いを押し込めた時、その人の前で笑顔でいようとしてもふとした瞬間に露骨に嫌な顔をしてしまったり、嫌味を言ってしまったり……。


そのような心の状態に翻弄され、葛藤し続けると、それが原因となって神経症になってしまうこともあります。


つまり、そもそもそれが自然である場合の苦しみとは、本来それでいいのに、自分の気持ちがふたつあることを自分で赦せず、責めてしまうことなのです。


「ふたつある気持ちを受け止める」とは、まずアンビバレンスは自然なことなので、その自分を責めないでいいということ。

大好きと大嫌い、自分のなかにふたつの気持ちがあっていい。


大好きなのに、大嫌い?」
「なんで私はこんなことを思うのだろう」
「大好きな人にこんな嫌悪感を抱く自分は嫌なやつだ」



そんなことを思わなくていい。


大好きなのに大嫌いじゃなくて、大好きだから大嫌いなんだよ


先ほどのAさんの例で見ていくと、大好きなお父さんに裏切られたことでまずAさんが傷ついたのです。


もうひとつ付け足すと、嫌いという感情を持った自分を責めてしまったのはお父さんを悲しませたくないというAさんの優しさではないでしょうか。


その気持ちをすべて赦して、認めてあげること。


するとアンビバレンスを責めていた状況から次第に解放されるようになります。

POINT

自分のなかに正反対の気持ちがあっていい。その自分を赦して、認めて、そう思った自分を愛してあげて


また、「自分のなかにある感情を裁かず、認めていく」ことをカウンセリング業界で「ジャッジをやめる」とよく言います。


自分のなかにある気持ちを赦すことは、カウンセリングの大切な基盤です。


私が尊敬する心理カウンセラーで心理業界のパイオニア的存在の心屋仁之助さんは、ジャッジをやめることを長年説いてきました。


今回はそんな心屋さんの「Beトレ」(自分を変えるための心のトレーニングセミナー)心屋塾BeトレDVD vol.6「ジャッジしない」 (心屋塾Beトレ)を紹介しておきます。


思いやりの力が強いゆえに、人や自分を裁きがちな人には助けになると思います。

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