インナーチャイルドが傷つく原因ってなんなの?
インナーチャイルドが傷ついたままだと、日常にどんな影響が出てくるのかな?
子供はとても感受性豊かなんだ。
だから、例え愛情ある家庭でも傷つくことはあるんだよ。
ここでは、インナーチャイルドがどのように傷つくのか、具体的な原因を紹介するよ。
傷ついたインナーチャイルドがいることで日常にどんな影響が出てくるのかもお伝えするね。
インナーチャイルドの根幹の捉え方が分かると思うよ。
- インナーチャイルドが傷つく原因
- 傷ついたインナーチャイルドが原因で生まれる日常への影響
- 筆者はどのようにインナーチャイルドを抱えて、乗り越えたか
- 筆者は8年心理学を学んでいる
- 自身もアダルトチルドレンを乗り越えている
- その経験を活かし、カウンセラーとしても活動中
インナーチャイルドが傷つく原因
インナーチャイルドとはその人の「価値観」や「セルフイメージ」のこと。
「価値観」や「セルフイメージ」は、主に幼少期から思春期にかけて、その人の中で形成されていきます。
その大切な形成の時期に家庭や学校生活の中で愛情が不足したり、否定的な言葉を言われたり、不自由・ストレスを感じることが繰り返しされると、本人のなかで否定的な価値観・セルフイメージを構築していってしまうのです。
つまり、インナーチャイルドは周囲の環境と人によって傷ついていくのです。
それでは、具体的に傷つく原因を見ていきましょう。
CASE01:機能不全家族
「機能不全家族」とは、子供がトラウマやストレスを感じやすい家庭のことです。
家族が「地域の関わり」「団欒」「安心」といった子育てにふさわしい環境が整っていない家庭も指します。
具体的な状況でいうと
- 精神・身体的な虐待
- 性的な虐待
- ネグレクト
- 家庭内暴力
- 借金・自己破産
- 両親の不和(浮気・離婚)
- 両親の再婚(家庭環境の大きな変化)
- 親の死亡
- アルコールやギャンブル・薬物依存症
など…
ただ、具体的な名称に当てはまるようなストレス環境でなかったとしても以下のような状況も機能不全家族に当たります。
- 親と子の立場が逆転し、子が親のケアをしている
- 笑いがない暗い雰囲気
- 家族間のプライバシー欠如
- 家族から自立できない環境
- 無関心
- 過干渉や過度な期待
など…
暴力や虐待がなかったとしても、子供が子供らしくあれない、不安・ストレスが付きまとう家庭というものは「機能不全家族」として、大切な時期の子供の心のインナーチャイルドを傷つけてしまうのです。
機能不全家族の元で育ち、大人になっても傷ついたインナーチャイルドを抱えている人をアダルトチルドレンと言います。
アダルトチルドレンは精神が不安定で、日常に様々な心の問題を抱えやすくなってしまいます。
CASE02:親が子供の気持ちを汲み取れていない場合
一般的に傷ついたインナーチャイルドを生む原因として知られているのが、CASE01の「機能不全家族」です。
けれど、この「機能不全家族」に当たらない暖かな家庭であったとしても、インナーチャイルドが傷つくことがあります。
それは、親が「子供の気持ちを汲み取れていない場合」です。
この場合、親は親なりに子供を精一杯愛しています。
けれど、子供の立場や意見を「聞く」という姿勢が欠けてしまっていて、愛情の掛け方がどこか子供の求めているものと噛み合わないのです。
例えば、子供が「淋しい」と訴えたとします。
この場合、「どう淋しいの?」とか「どうして欲しい?」など、対話ができれば子供のより深い気持ちを知ることができます。
- 抱っこして欲しい
- 今日は一緒に寝て欲しい
- 話を聞いて欲しい
次に出てくる子供の答えに、親なりに対応してあげられれば一番いいのです。
けれど、淋しいという言葉を聞き、子供の話をその時点で勝手に解釈してしまうなどした時、
- お菓子やゲームを買って与える
- 「そうやって強くなるのよ」などとつっぱねる
と、子供の訴えていることと噛み合わない状況が生まれていきます。
求めるものと与えられるものが違うフラストレーションが積み重なることで、
「自分の気持ちは無視されるものだ」
「欲しいものは手に入らない」
「誰かにお願いをしても無駄だ」
といった価値観を構築してしまうのです。
CASE03:ショックな出来事があった場合
病気や事故、天災などショックな出来事があった場合も、傷ついたインナーチャイルドを生んでしまいます。
誰が悪いとも言えないようなことでも、子供心に傷つき、子供なりにその出来事を解釈していきます。
その際、「幸せとは突然壊れてしまうものだ」といった価値観を子供なりに構築してしまうかもしれません。
そして、そのショックな出来事とは何も誰の目から見て、ショックな出来事だけとは限らないのです。
例えば、親の兄弟や周囲の子供と比べる発言に傷つくかもしれません。
お母さんにプレゼントした花が数日後、捨てられているのを見た時、深く傷つくかもしれません。
「自分はお兄ちゃんに比べてできない」
「自分のプレゼントは自分と同じように大切にされていない」
そういった子供なりのショックな出来事が傷ついたインナーチャイルドを生んでしまうこともあるのです。
CASE04:親がアダルトチルドレンだった場合
親がアダルトチルドレンだった時、親の愛情も不安定になりやすく、子供とのコミュニケーションにも不具合が生じやすくなります。
また、親は子供にしつけをしますが、そのしつけが子供のためではなく、親都合のものになってしまうこともあります。
怒られることが教えではなく、「親の気分」になってしまった時、子供はいつ怒られるのかとびくびくして家庭で過ごしてしまうかもしれません。
当然、子供の精神も不安定になりやすく、家庭の中で傷ついたインナーチャイルドを形成しやすくなってしまうのです。
CASE05:学校や社会の環境での影響
これまで、家庭の中での中でのインナーチャイルドが生まれる原因について話をしてきました。
それは、子供がもっとも接する機会が多い人間が家族だからです。
けれど、子供時代に接する人は家族だけではありません。
地域の人たちや学校、ネットを通じたコミュニティーなど子供達は様々な人と関わり、育っていきます。
その人間関係のなかで傷つくこともまた、インナーチャイルド形成に関わってくるのです。
例えば、学校でいじめに遭った経験から、
「人前に出たり、注目を浴びるとひどいことを言われる!」
というインナーチャイルドをつくってしまうかもしれません。
そういった子供は大人になっても、実力を十分に発揮できないよう自身をコントロールしてしまうクセがついてしまいます。
必要以上に目立ってはいけないので、努力をしてもそれが実りにくい状況を自ら生み出してしまうのです。
また、ネットを通じた人に心ない言葉を浴びせられたことで、人間不信に陥ってしまうかもしれません。
そのインナーチャイルドを抱えていると、大人になっても人のなかで安心感を得にくく、緊張を覚えやすくなります。
たくさんの原因でインナーチャイルドが傷つくんだね!
でも、こんなにあると正直すべての人に当てはまるような……。
そうなんだよ。
実はインナーチャイルドが全く傷ついていない人なんていないんだ。
だって、子供時代にショックなことや悲しいことが一切ない人なんていないでしょう?
インナーチャイルドは傷ついて当然。
大切なのは、傷ついたままだとたくさん影響が出てくるから大人になってからインナーチャイルドを癒すということなんだよ。
なるほど!
傷ついたインナーチャイルドが原因で出てくる影響ってどんなものがあるの?
コメント