インナーチャイルドのセルフセラピーってどうやればいいの?
どんなものがあったりするのかな?
セルフセラピーははじめての人はどうやったらいいのか分からないもんね。
この記事は、カウンセラーやセラピストに頼らず自力でインナーチャイルドを癒してみたい人の入門書!
セルフセラピーの種類とそれぞれの特色、具体的なやり方を教えていくよ!
インナーチャイルドとセルフセラピー
インナーチャイルドは私たちのなかにある「子ども時代に構築してきたネガティブなセルフイメージや価値観」を指します。
インナーチャイルドは、私たちのなかで成長を止めていて、「Aの事態が起きた時はBの反応をする」といった反応で動いています。
例えば、母親がヒステリックでその予測不能な感情に、いつ怒られるのかとビクビクしていた過去があったとします。
すると、おとなになって母親と離れた今でも、年上の女性には緊張してしまうなどの反応が現れます。
新たに出会った年上の女性は優しく温厚かもしれないのに、その考えを挟む余地なく、インナーチャイルドが反応で怯えてしまうのです。
インナーチャイルドが癒えないままでいると人間関係でつまずきやすく、本人も生きづらさを抱えてしまうようになります。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
インナーチャイルドの反応に変化を起こしていくためには、インナーチャイルドセラピーなどでインナーチャイルドを癒していく必要があります。
インナーチャイルドセラピーは、多くのカウンセラーが提供していますが、最後は本人が心からインナーチャイルドに寄り添い、理解しようという姿勢が大切になっていきます。
インナーチャイルドセラピーの本質は、結局のところ、技術ではなく心と心の対話なのです。
長年心理学を学び、自らもカウンセラーとして活動をする私がおすすめするインナーチャイルドの癒し方は、最初は癒されていく体感を得るためにカウンセラーを訪ねた方がよいと思います。
そして、ある程度まで癒されたら、セルフセラピーで自らと向き合っていく方法をおすすめします。
なぜなら、セルフセラピーは「自分と向き合う」「自分を大切にする」「自分を愛する訓練」そのものだからです。
もちろん、そのなかで躓くこともあるかと思います。
けれど、カウンセラーを頼りすぎると「カウンセラーが自分の問題をなんとかしてくれる」という勘違いを起こしてしまうことがあります。
それは、自分の人生を人に預けてしまっている状態……。
その状態になると癒しが進んでいきません。
インナーチャイルドはカウンセラーではなく、あなたに理解をされたいし、あなたに認めてもらいたいのです。
この記事に私が体得してきたセルフセラピーの方法とそのやり方を記載していきます。
掘り下げられる記事は詳細も書いていますので、そちらも合わせてご覧ください。
これからセルフセラピーをはじめてきたい方の助けになれることを祈っています。
インナーチャイルドの癒しの本質
セルフセラピーについて語る前に、インナーチャイルドはどうやったら癒せるのか、その本質についてお話をしていきたいと思います。
インナーチャイルドを癒すとは、あなたがインナーチャイルドをつくる過程で感じたネガティブな感情を解放していくということです。
つまり、悲しさや苦しさやショックな気持ちを再現し、感じきるということ。
インナーチャイルドを含め、価値観やセルフイメージは普段、潜在意識(無意識)のなかにあります。
そして、潜在意識には「時間の概念がない」という特徴があるのです。
だから、未だにあなたに影響を与えているインナーチャイルドは過去にそう言われたことや感じたことを今も信じ、その時の感情を抱き続けているのです。
その気持ちを感じ切ることで、インナーチャイルドを過去の悲しい出来事から、解放していくことができるのです。
セルフセラピーの種類
インナーチャイルドの癒しとは、「過去の気持ちを感じきること」で起きていきます。
そのやり方にはいくつか種類がありますが、大別すると以下のようになります。
- 気持ちをダイレクトに感じ切る
- 今の自分の気持ちを知る
- 間接的に気持ちを揺さぶる
それでは、それぞれの特徴や具体的なセルフセラピーのやり方を見ていきましょう。
その① 気持ちをダイレクトに感じ切る
インナーチャイルドセラピーと言えばこれ!
インナーチャイルドに会ったり、今の気持ちを口に出すなどのやり方でダイレクトに感情解放を行っていく方法です。
すっきり感を得られますが、大きな感情解放のあとには疲労感を伴うこともあります。
けれども、セルフセラピーのなかでも一番効果を発揮しやすいやり方です。
イメージワーク(退行療法)
音声や自身の誘導によって、イメージのなかでインナーチャイルドに会ったり、その子の気持ちを聞いていくやり方です。
インナーチャイルドは、潜在意識のなかにいます。
そして、人の顕在意識と潜在意識の間にはクリティカル・ファカルティと呼ばれる薄い膜のようなものがあります。
これは「判断の膜」とも呼ばれ、普段、潜在意識の情報が、顕在意識に流れ込んで混在しないようにするための防波堤のような役割をしています。
このクリティカル・ファカルティが緩むのが人がリラックスをしている時。
誘導瞑想はそのような状態をつくりやすいのです。
下記はYouTubeに上がっていた誘導瞑想のなかで、特に私がイメージをしやすかったものです。
セルフセラピー用にご活用ください。
また、こちらの記事ではイメージワークのやり方を詳しく説明しています。
合わせてご覧ください。
口に出す
これは心理業界のパイオニア的存在の心屋仁之助さんが考案した方法で、気持ちをどんどん口に出していくというものです。
今、目の前にある問題のほとんどがインナーチャイルドに繋がっています。
だから、気持ちを口に出し続けていく内にインナーチャイルドが言いたい「本当の気持ち」へと近づいていくことができるのです。
ただ、これにはコツが必要です。
気持ちを出していく最中に
- なんて言われている気がする?
- そんな自分はどんな存在?
- それはどんな気持ち?
という質問を自分に挟んでいくことをおすすめします。
具体的に見ていきましょう。
セルフセラピー例
【CASE】
会社にむかつく上司がいる。人のミスを逐一見つけて「違っていますよ」と言ってくる。嫌味ったらしくて嫌い。
【対話例】
「いつも私のことを監視しないでよ。大嫌い!」
ーその人になんて言われている気がする?
「あなたはミスばかり。役立たず」
ーそんな自分はどんな存在?
「いらない。私なんかいらない」
ーそれはどんな気持ち?
「悲しい、悲しい。私をいらないなんて言わないで」
気づきましたでしょうか?
ミスを指摘されることはこの人にとって「お前なんか不要だ」と存在を否定されていることに等しかったのです。
そこに紐づいている悲しさを解放していくことでインナーチャイルドの癒しが起きていきます。
ノートに気持ちを書きなぐる
ノートに子ども時代の我慢やこうしてほしかった!などの、未消化の感情を書きなぐるというものです。
(もしくは日常の腹立つ人の悪口でも構いません)
心理アドバイザーのナリさんが推奨しているのがこのノートを使ったワーク。
ナリ心理学では気持ちを好き放題書きなぐるノートを「クソノート」と呼んでいます。
ポイントは、そのノートで人に遠慮をしないこと。
こんなこと書いたらヒドイとか、ここまでは言い過ぎかなぁとかそういった遠慮や判断を入れてしまった瞬間にそのノートは「インナーチャイルドを癒す」という本来の目的からそれてしまいます。
誰にも見せない、書きなぐって燃やすだけのノートという気持ちで、とにかくなりふり構わず、気持ちを吐き出し続けてみてください。
涙が出る。書いたらすっきりする。
そういう感覚がしたら、うまく言っている証拠です。
その② 今の自分の気持ちを知る
怒りや恐怖などのネガティブな気持ちを感じた時、ただその気持ちを認めるというやり方です。
自分の気持ちを認めることは、その奥になるインナーチャイルドの気持ちを否定しないことにも繋がっていきます。
また、それを習慣化させてあげることで「自分の気持ちを信じる」の訓練にもなり、自信にも繋がっていきます。
マインドフルネス
リウマチや末期がん患者の痛みケアのために開発された瞑想法で、その最大の特徴は、「今・ココ」に意識を向け続けるというシンプルなやり方です。
「今・ココ」の気持ちを感じる、それを信じるという訓練は、その奥にあるインナーチャイルドの気持ちを認めるということにも繋がっていき、直接的ではないにしろ、インナーチャイルドの癒し効果が期待できます。
そのやり方は以下の通り。
- 楽な姿勢で座る
- 目を閉じて、自分の目の前に川があるのをイメージする
- 呼吸に意識を向ける
- 途中で雑念が湧いてきたら、その雑念を葉っぱに乗せて川に流すイメージをする
さらに、マインドフルネスのよい点に今ある全ての気持ちを決してジャッジしないという特徴があり、それもインナーチャイルドと向き合う上で大切な考え方になっていきます。
インナーチャイルドは、あなたが忌み嫌う感情を持っていることがあります。
つまりは、人を妬む気持ちや恨む気持ちや不幸になれ!と願う気持ちなど……。
それを持っているインナーチャイルドとの和解をしていこうとした時、そのインナーチャイルドを受け入れがたいという自分のなかの抵抗感に直面していきます。
けれど、そういったネガティブな感情すべてを「ジャッジしない」という姿勢は、インナーチャイルドの感じていることを否定しないことと同義なのです。
結果、ジャッジをしない人が癒しが早く進んでいきます。
カードセラピー
タロット・オラクルカードにはインナーチャイルドの癒し効果も期待できます。
なぜなら、近年のタロット・オラクルカードは、「絵柄」や「文字」から自分の感じたことを読み取るというリーディング方法が主流で、その行為そのものが、自分の感じたことや気持ちを口にする訓練になるからです。
これは合っているのか? 間違っているのか?
そう言った誰かに答えを求めるのを止めて、「私をこう思う、私はこう感じる」ことをカードを通じて表現していくなかで、知らず知らずの内に自己肯定感があがり、インナーチャイルドの癒しが進んでいくのです。
また、インナーチャイルドの癒しに特化したカードもあります。
セルフ・セラピー・カードは自分で「気づいている」気持ち、まだ「気づいていない」気持ちを映し出すことに特化したカード。気づきを得て、それを癒し、前に進んでいくことを目的にしています。
その③ 間接的に気持ちを揺さぶる
この方法は気持ちにフォーカスを当てたものではなく、気持ちを優しく揺さぶり、本人もほとんど無意識の内に感情の浄化を行うというものです。
これまでお伝えしてきた方法と合わせてやってもいいですし、自分の気持ちをダイレクトに感じていくことがしんどいと思う方にはこういった優しい方法もおすすめです。
ホ・オポノポノ
これはハワイの伝統的な感情浄化法でやり方は非常にシンプル。
胸のなかにいるインナーチャイルド(ハワイの言葉ではウニヒピリ)に対して、次の4つの言葉を1セットにして言うというものもです。
ありがとう
ごめんなさい
許してください
許してください
ポイントは他者でなく、自分とインナーチャイルドに対してと言っていくこと。
自己敬愛の気持ちも芽生えますし、繰り返し言っている内に爆発的な浄化が起きることもあります。
私もイメージワークなどがしんどい時はホ・オポノポノをよく用いています。
言葉にすると胸がじんわり温かくなる感覚もして、涙が出ることもあります。
ホメオパシー
ホメオパシーとは、人が本来持っている自然治癒力を利用した治療法です。
その治療には、植物や鉱物などを高度に希釈した液体をしみこませた小さな砂糖の玉(レメディ)を使います。
それを舌のうらでゆっくり転がしながら、体に入れていくのです。
植物や鉱物には、自然界で「毒」と見なされるものの多く、それらを薄めて体内に入れることで、人の自然治癒力を活性化させることができるのです。(ワクチン治療に似ています)
ホメオパシーは病気全般が対象ですが、インナーチャイルドを癒すことにも特化したレメディも存在します。
療法という面から取り組んでみたい方におすすめな方法です。
まとめ
ここまで多くのセルフセラピーを紹介してきました。
方法は違えど、しっかり取り組んでみることで必ず成果が見えてくるものばかりですので、ぜひ、今からトライをしてみてください。
また、セルフセラピーにはそのやり方が合う・合わないということもあります。
私の場合は、紙に書くと頭で整理をしてしまうというクセがあり、どちらかというと口に出すことや誘導瞑想などのイメージワークが肌に合っていました。
こういったことも複数選択肢があるからいろいろ試していくことができると思います。
ぜひ、ひとつのやり方だけに捕らわれず、「インナーチャイルドを癒す」という大きな目的のためにいろんな方法にチャレンジしてみてください。
その試行錯誤もきっとあなたの肥やしになっていくと思います。
また、個人的にはインナーチャイルドカウンセリングは、はじめはカウンセラーを頼った方が癒しが早く進むと感じています。
セルフセラピーでつまづいた時は、カウンセラーを頼ることも選択肢に入れてみてください。
私もオンラインでカウンセリングを行っていますので、気になる方はお気軽にお尋ねください。
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