善良な人でありたい。
そして、成功者になりたい。
そのような思いを誰しもが抱いたことがあるのではないでしょうか。
けれど、「清貧」という言葉が表すように、未だ日本には「お金を稼ぐこと=汚い」という価値観が根強く残っています。
成功者はあざとく、意地が汚い
果たして、その思い込みは真実なのでしょうか?
素晴らしい善良な人こそ、成功者になっていく。
そう説いたのがアダム・グラント著の「GIVE&TAKE」です。
善良な人であることと、成功者になることはなにも別次元のものではありません。
むしろ真の成功者こそ、人格を併せ持ち、人に与えた上で自分も豊かにしていくことができるということが「GIVE&TAKE」の中で証明されているのです。
この記事は、「善良な人でありたい」、そして「成功していきたい」と願う人のための完全ロードマップです。
「GIVE&TAKE」を熟読した心理学×未来予測ブロガーがあなたの成功を後押ししていきます。
- 善良でありたい人
- 成功を手にしたい人
- その2つを両立させ、豊かな人生を歩みたい人
- ギバー、テイカー、マッチャーの人間の3タイプの解説
- 成功するギバーと燃え尽きるギバーの違い
- 成功者するギバーになっていくための4つのルール
- 成功者するギバーになるための結論
この記事を書くのは心理学×未来予測ブロガーのゆめです。
元エディター兼イラストレーターであったことを活かし、イラストと図解を持ち入りながら、分かりやすく解説していきます。
「GIVE&TAKE」とは?
それでは、本記事の元となっている「GIVE&TAKE」という書籍について、最初に紹介をしていきたいと思います。
「GIVE&TAKE」とは、ペンシルベニア大学ウォートン校の最年少終身教授であり、組織心理学の権威、アダム・グラントの著書です。
本書の詳しい解説は「【全力書評】“GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代”を心理学ブロガー読んでみた」も合わせてご覧ください。
ビジネス書の概念を超える、成功者の根底を問い直す素晴らしい良書です。
さて、「フォーチュン」誌にて「世界で最も優秀な40歳以下の教授40人」に選ばれ、「Google」「IBM」「ゴールドマンサックス」など世界一流の組織でコンサルを行うアダム・グラントが「GIVE&TAKE」の中で、書いたこと…。
それは、「いかに善良な成功者になっていけるか」ということです。
しかし、ただ善良なだけでは成功者にはなっていけません。
善良であるゆえに、燃え尽き、貧しくなってしまう人の方が多いのです。
「GIVE&TAKE」の中では、燃え尽きるいい人と成功するいい人の違いについても深く考察しています。
彼らの行動の違いを紐解くことで、「善良な成功者」への道筋が見えてくるのです。
それではまず、「善良な成功者」へのロードマップを語る上で欠かせない人間の思考と行動を3タイプに分類した言葉、ギバー・テイカー・マッチャーについて詳しく見ていきましょう。
ギバー・テイカー・マッチャーについて
アダム・グラントは長年の研究の結果、人間の思考と行動を3タイプに分類しました。
そもそも、ギブ&テイクとは「何かを与えたら何かをもらう」という私たちが普段から行っている等価交換の考えや行動をいいます。
その「等価交換の考え・行動」で人を分類した時、「3つのタイプに分けられる」とアダムは語っています。
それが、ギバー・テイカー・マッチャーです。
ギバーは人に惜しみなく、与えることができる人です。
与えることに対し、見返りを期待することもなく、手を差し伸べることができる、善良な人。
一枚のパイを人を分け合おうとした時、ギバーは相手に多くを与えようと行動します。
相手を思い、自分の目先の利益ではなく、相手を喜ばせることに注意を払うのです。
テイカーは真っ先に自分の利益を優先させる人です。
テイカーは食うか食われるかの競争社会で生きており、いかに相手より上に立てるか、多くを受け取れるかという点に注意を払います。
一枚のパイを人を分け合おうとした時、テイカーはまず自分の取り分を人より多く確保しようとするでしょう。
戦略的なテイカーであれば、一時的には相手に与えるかもしれませんが、その後、いかに取り分を取り戻せるかばかりを考えていきます。
マッチャーは損得のバランスを考える人です。
マッチャーは常に公平という価値観に基づいて行動をしていきます。
一枚のパイを人を分け合おうとした時、マッチャーはちょうど半分になるように切り分けるでしょう。
何かをしてもらった時は「お返しをしなくては」と思いますが、逆に酷い仕打ちをされた時も「やり返したい」という気持ちが働きます。
利害損得に敏感で、相手をイーブンな関係を築こうとするのです。
ギバー・テイカー・マッチャーについては、「【ギバー、テイカー、マッチャー】3タイプを徹底解説|成功者になるのは誰?」の記事もご参照ください。
割合やグラフを元に、彼らのバランス関係を詳しく解説しています。
ギバー・テイカー・マッチャーのうち、成功するのは誰?
さて、ギバー・テイカー・マッチャーのうち、成功するタイプは誰なのでしょうか?
ここまでの話の流れから当然「ギバー」であると思うかもしれませんが、残念ながらそうとも言い切れないのです。
アダム・グラントは、看護師やエンジニアを対象に調査を行い、それぞれの仕事のパフォーマンスを測定しました。
すると、驚くことに最もパフォーマンスをあげられなかったのが「ギバー」であったのです。
次に低かったのがテイカー、そしてマッチャーと続きます。
では、バランスを取るマッチャーが最も成功者に近いのか?
そう問われると実はそうでもありません。
マッチャーよりもパフォーマンスが高かったのが、再度ギバーが浮上したです。
仕事のパフォーマンスの順位はこうなります。
1位:ギバー
2位:マッチャー
3位:テイカー
4位:ギバー
アダム・グラントは成功をしているギバーを「他者思考型ギバー」、そうでないギバーを「自己犠牲型ギバー」と2つの型に分けています。
【他者思考型】
他者利益と自己利益の双方に興味関心があり、受け取るより多く与えるが、自分にもしっかり他者から還元されていくため自己利益を損なわないタイプ。
【自己犠牲型】
他者利益には興味が関心があるが、自分の利益には無頓着なあまり、人に与える一方で自分の利益を損なってしまうタイプ。
つまり、先ほどのランキングを分かりやすく並べ直すと次のようになっていくのです。
1位:他者思考型ギバー
2位:マッチャー
3位:テイカー
4位:自己犠牲型ギバー
なぜ、同じ与える人であっても、他者思考型ギバーと自己犠牲型ギバーにこれほどまでのパフォーマンスの開きが出てきてしまうのでしょうか?
次の章では、他者思考型ギバーと自己犠牲型ギバーの違いに触れていきます。
他者思考型ギバーと自己犠牲型ギバーの違い
他者思考型ギバーと自己犠牲型ギバーの違い。
その最も大きなものにテイカーとの付き合い方があります。
他者思考型ギバーは自分のエネルギーや労力を与える相手を吟味します。
はじめは誰にでも分け隔てなく与えるのですが、相手がテイカーと分かると立場をマッチャーに変更していきます。
相手が奪う一方であればギブをストップし、相手がギブをしてくるようであればギブを返します。
そうすることで、自分の限られた時間やエネルギーを、本来、与えるべき人に注力でき、より強固な信頼関係を築いていっているのです。
一方、自己犠牲型ギバーは、相手がテイカーであってもギブを止めません。
どれだけ尽くしても見返りのない相手にも尽くしてしまうため、時間やエネルギーが枯渇してしまい、かけただけの努力が成果に反映されていかないのです。
自己犠牲型ギバーは、自分を犠牲にしてまで相手に尽くしてしまうため、時に燃え尽き症候群(バーンアウト)に陥ってしまい、自分のパフォーマンスを下げてしまいます。
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