テイカーって特徴があるのかな?
見分けるポイントが知りたい!
「信用時代」と呼ばれる現代は、与える者こそが成功する時代。
そのために、与える者(ギバー)こそテイカーの特徴を知り、見分けた上で付き合い方を考えていくことが重要だよ。
この記事では、迷えるギバーを救うためにテイカーの特徴と見分け方、そして相手がテイカーと分かった後の対処法を紹介していくよ。
- テイカー(受け取る人)の特徴
- 誰でもできるテイカーを見分け方4つ
- テイカーの対処法
この記事を書くのは未来予測が得意な心理学ブロガーのゆめです。
元イラストレーターであったことを活かし、この記事はイラストを用いりながら、分かりやすくテイカーの特徴と見分け方を解説していきます。
ギバー、テイカー、マッチャーとは
ギバー、テイカー、マッチャーとは、与える者こそが時代の成功者になることを説いたビジネス書「GIVE & TAKE」の著者アダム・グラント氏が提唱した、人間の思考と行動を3タイプに分類した言葉です。
「GIVE & TAKE」の私の書評は「【全力書評】“GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代”を心理学ブロガー読んでみた」もご覧ください。
あらゆるタイプのテイカーが紹介されているので、本書を読むだけで、人間を見抜く目が養われます。
以下が簡単なギバー、テイカー、マッチャーの説明です。
他者を重視し、相手が何を求めているのかに注意を払うタイプです。
ギバーは次の2つの型に分けることができます。
【自己犠牲型】
他者利益には興味はあるが、自己利益には無頓着なタイプ。
自己犠牲的な与え方をしてしまうため、自分の利益を損なってしまいます。
【他者思考型】
他者利益と自己利益の双方に強い関心があるタイプ。
他者とWIN-WINの関係を築くことができ、発展しやすくなります。
与える量よりも多く受け取ろうとするタイプ。
テイカーは世の中をゼロサムゲームと捉える傾向があり、どちらか一方が勝てば、どちらかが負けるというWIN-LOSEの関係の中でサバイバルをしてしまいます。
そのため、常に相手より上にいこう、多く受け取ろうとしてしまうのです。
マッチャーはギバーとテイカーのちょうど中間に当たるタイプ。
与える量と受け取る量をちょうど5分にしようと調整していきます。
与えてもらったらお返しをしなくてはと思いますが、相手からのギブがない場合は自らのギブをストップします。
ギバー、テイカー、マッチャーの全体の割合は以下の通りです。
ギバー、テイカー、マッチャーの分類やより詳しい説明は、「【ギバー、テイカー、マッチャー】3タイプを徹底解説|成功者になるのは誰?」でしていますので、合わせてご覧ください。
成功者になっていくためにテイカーを見分けよう
ギバー、テイカー、マッチャー。
3タイプの内、時代の成功者になっていくのは、自己利益と他者利益の双方に関心が強い「他者思考型ギバー」です。
以下が、タイプ別の成功のしやすさの順位になります。
1位:他者思考型ギバー
2位:マッチャー
3位:テイカー
4位:自己犠牲型ギバー
なんと、他者思考型ギバーと自己犠牲型ギバーでは成功のしやすさという点において、天と地の差があるのです。
同じ与える側の優しい人間なのに、ここまで差が出てしまうなんて…。
どうしたら他者思考型ギバーになっていけるの?
他者思考型ギバーになっていくには、まずテイカーを見分けて避けていくことが大切だよ。
全ての人に等しく、ギブすると相手がテイカーだった時、ただ奪われて終わってしまうんだ。
そうならないためにもテイカーの特徴と見分け方を心得ておこう!
成功者ギバーのなり方への完全ロードマップは「【図解】ギバー&テイカー|成功者ギバーとして生きるための完全ロードマップ」でも書いていますので、合わせてご参照ください。
テイカーの特徴
さて、成功者の他者思考型ギバーになっていくためにはテイカーとの付き合い方を考え直す必要があります。
その上で、テイカーの特徴を押さえ、相手がテイカーであるかどうかをうまく見抜いていくことが大切です。
ただ、
- ギバーは「人当たりがよく良心的」
- テイカーは「横柄な態度で、人当たりもよくはない」
そのくらい分かりやすければ問題はないのですが、厄介なことにテイカーの中にも愛想がよいタイプもいます。
これを戦略型テイカーと呼びます。
また、ギバーの中にもぶっきらぼうで一見人嫌いに見えるけれど、与えることを惜しまないタイプもいたりと、一言で「人当たりのよさ」だけで相手がテイカーであるかギバーであるかを判別することはできません。
特に頭のよいテイカーは最終的に自分の取り分が多くなるよう行動していきますので、はじめは与えるふりをして近づき、徐々に自分の采配が大きくなるようこちらを誘導してきます。
「与えてくれるいい人」
と思い、付き合っていたところ、蓋を開けてみれば、実は搾取をされていたというパターンもあり得るのです。
ただ、テイカーには隠しきれない「レック」行動というものが見られます。
動物社会の中で、オスがメスに自分が優れていることを示す求愛行動のこと。
キジやクジャクのオスが美しい羽を広げて、メスに近くなどの行動がそれに当たります。
この記事では、「他者より自分が優れていることを示そうとする行動」という意味で使用していきます。
人は自分をより優れている存在として見せたいという欲求がありますが、テイカーの場合はそれが強いのです。
人当たりのよいテイカーにもこのレックが見られます。
隠されたレックを見極めることで、相手がテイカーであるか、ギバーであるかを判別することができるのです。
テイカーの見分け方
テイカーを見分けるには、相手の隠しきれないレックを見極める必要があります。
レックを見分ける方法4つ紹介していきます。
見分け方1:写真の使い方
テイカーのレックを見極めるためには彼らの写真の使い方を見ていくことが大切です。
さて、ここに2枚の写真をイラスト化したものを用意しました。
1と2、どちらかがテイカーです。
あなたはどちらがテイカーか判別できるでしょうか。
少し、分かりにくいと思いますので、写真が掲載されている全体像をお見せします。
さて、どちらがテイカーか判別できるでしょうか。
答えは1。
この2枚の写真は、2人のCEOの年次報告書に実際、掲載された写真の配置を筆者が描き直したものです。
(参考にしたのは写真の配置のみで、イラストは実際の人物と見た目を変えています)
年次報告書で「1」のような写真の配置をしたテイカーの名前はケネス・レイ。
かつて、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンで総合エネルギー取引とITビジネスを行っていたエイロン社の元CEOです。
エイロン社は2001年に経営破綻をし、株主資本を12億ドル(約1200億円)以上を失っています。
これは、アメリカ史上最大の収益修正額と知られ、後にこの事件はエイロン・スキャンダルと呼ばれることになりました。
捜査により、ケネス・レイは収益を水増しして報告していたことが発覚。
10億ドル(約1000億円)を超える損失を隠し、投資家を騙していたのです。
さらに外国政府に違法な賄賂を渡し、契約を勝ち取っていたことも判明するなど、ケネス・レイはアメリカ史上に残るテイカーCEOとして名を知られることになってしまいます。
このように、テイカーはレックとして、このように自分を前面に押し出したような写真の配置をすることがあります。
この会社は「私の物だ!」。
そのような気持ちが、あの写真の配置に表れていたんだね。
見分け方2:SNSのアイコンの見せ方
ケネス・レイのように年次報告書がなくても、SNSなどのアイコンの見せ方でテイカーのレックを見分けることができます。
こちらも2枚のSNSアイコンをイラスト化したものを用意しました。
1と2、どちらかがテイカーです。
分かりますでしょうか。
正解は2。
テイカーはレックとして、実際より「よく見せる」ということに注力していきます。
次のポイントが見当るアイコンはテイカーの可能性が高くなります。
- 行き過ぎた加工
- 高い露出度
- 慎み深さに欠ける印象
例え、顔は隠した状態でも女性のバストのアップなどのアイコンもテイカーの可能性が高くなります。
レックとして、性的な部分を押し出してしまうのです。
また、テイカーはFacebookの「友だち」がやたらと多いことも「GIVE & TAKE」の中で証明されています。
テイカーは自分をよく見せたいために、上辺だけのコネクションを多く持ちたがるのです。
見分け方3:主語が「〇〇」
テイカーは自分のことで頭がいっぱい。
そのため主語には三人称の代名詞「私たち」よりも一人称の代名詞「私」を多く使うことが分かっています。
「GIVE & TAKE」 の中では、コンピュータ業界のCEOが自社のことについて話す時、話の中でどれだけ「一人称の代名詞」を使っているのかを調べています。
結果、平均23%の割合で一人称を使っていました。
ところが、テイカーの場合はその倍近く、39%の割合で「一人称の代名詞」を使っていたのです。
つまり、テイカーは10語のうち、4語で自分の話をしていたのです。
- 自己主張が強い。
- 人の話を聞かずに、自分の話ばかりしてくる。
- チームの功績を「私たち」のものとせず、あたかも自分一人で成し遂げたかのように周囲に語る。
このような言動が多く見られる場合は、まずテイカーと思ってよいでしょう。
- テイカーは主語が「 I (私)」
- ギバーは主語が「WE (私たち)」
見分け方4:相手がテイカーか見抜く質問
最後は「GIVE & TAKE」の著者アダム・グラントが、TEDの中で話していた方法。
この方法では、たった一つの質問で相手がテイカーがどうかを見抜くことができます。
その質問とは次のものです。
あなたがこれまで影響を与えたと思う人物を4人、あげてください。
ぜひ、あなた自身もやってみてください。
どんな人物が思い浮かびましたでしょうか。
対外的に見て、自分より権威力のある人・目上の人・影響力が強い人をあげた場合はテイカーです。
逆に、自分より権威力のない・目下の人間・影響が弱い人をあげた場合はギバーです。
テイカーは「影響力の高い人間にさらに影響を与えることができる自分」を人に見せたいのです。
ふとした質問の中に相手のレックが見え透くときがあります。
相手のレックのパターンを事前に知っておくことで、テイカーを見分けやすくなります。
コメント
コメント一覧 (4件)
3回に1回許す「寛大なしっぺ返し」が通用しないテイカーが居ますが、どうすればいいですかね?
1回反対意見を出しただけで、「もうあんたは信用できなくなった。」等々の言動で場を乱して去っていくテイカーが居るんですが。
それに未だに付き合わされてる様にしか感じない2人が居るので、彼等を解放してあげたいのですが、どうすれば良いですかね?
コメントありがとうございます!
テイカーは基本的にはその性質自体を変えていくことは難しいのです。
程度よく付き合う方法が「寛大なしっぺ返し」にはなりますが、通用しない場合は基本、ゆめさんが一番相手を付き合っていて楽な方法を選択していかれるとよいかと思います^ ^
例えば、「適度に流す」や「そっと距離をおく」とかですかね。
反対意見が出ただけで過剰反応してしまうのは相手の自信のなさが伺えます。
「反対意見=自分を否定された」と捉えてしまうのかもしれませんね。。。
例えば、過剰反応を抑えるために「この部分を改善したらもっとよくなると思うけどどう?」など同じことを伝えるのにも言い方を変えていくと相手の過剰反応を押さえることができるかもしれません。
試してみてください。
また、テイカーに付き合わされている人がいるとのことですが、その方たちにはゆめさんから「しんどかったら、適当に流していいだよ」と声をかけてあげると安心するかもしれませんね。
その言葉を受け、その方たちがどう選択していくのかを見守ってあげて見てください。
回答ありがとうございます。
なるほど。
そういう感じの伝え方、距離の取り方(徐々に離れていく)というやり方もあるんですね。
他の記事によっては、付き合う事を辞める(連絡手段までも断ち切る)、言っても変わらないから自分(テイカー自ら)から変わるしかない、と言う物も見られますが。
私自身は既に距離をとってます。
他の2人にも期を見て伝えときたいと思います。
こちらこそ、ご丁寧にご返信ありがとうございます!
スパッと辞めるのも手ですが、角がたつ場合は少しずつフェードアウトするのもよいかと。
他の方も大変かもしれませんが、ゆめさんが優しく声をかけると嬉しいと思います。